2022年09月24日
DNA/VFC M733 スチールフロントキット

前回のVFC M733で組んだDNA M733のスチールフロントキットを別の銃に再び組む事になりました。前回は装着にテンパって撮影どころでは無かったので装着まで割愛させて頂きましたが今回は少し余裕がありますので取り付けの要領だけ紹介します。
取り付け方法は私なりのアレンジもありますので参考程度でご覧下さい

キットの内容はアウターバレル、フロントサイトブロック、ピン、スイベル、スイベルピン、ハイダー、クラッシュワッシャーです。ガスパイプピンなど付属してません

スチールアウターバレルはパーカー処理されてずっしりと重いです。切削跡など実物っぽくて良いです。

バレル後端にはホップ調整用の窓がざっくりと空いてます。ホップ調整のたびに硬いデルタリングを引きハンドガードを外さないと行えない方法は賛否両論ありますが、お座敷の私には外部に調整用の穴が空いてたりするよりは良いと思います。

上側にはバレルが回転しないように溝が切られてます。

バレル先端の上側は14mm正ネジのハイダーのネジ切りがされており、刻印とトイガンには効果がありませんがガスを供給する穴が空いてます。

下側にはフロントサイトブロックを固定するピンのスリッドが切られます。


フロントサイトブロックです。鋳型で出来た感が満載ですが実物っぽくて良いです。

XM177仕様なのでバヨネットラグがありません

照星は回して上下の調整が出来ますが左右の調整は出来ません

当然ですが、このままではピンが入りません、無理矢理やってもピンが膨張して変形して破損します。前回はそれで苦労して、断念してました。思考回路が停止している中、販売店様からこの様にすればとアドバイスを頂きました。ピンが入らなければ穴を広げれば良いと、実に道理に合った回答です。そんな簡単な事を気が付かなかった私ですが、ピンがスカスカだとガタが出るのではとトラウマもあったので、その発想は思いつかなかったです。

穴を広げるとなると道具が必要です。リューターを使う手もありますが、リューターだと穴を広げ過ぎる危険性もあるので原始的に丸ヤスリを用意しました。
なるべく径がフロントサイトブロックの穴の径に近いものを用意しました。
上の丸ヤスリはダイヤモンドが散りばめている物で偶然径が合う物でした。
下の丸ヤスリは、ヤスリならツボサンの信頼のあるメーカーの物です。径は少し細いので、仕上げや調整に使いました。

ダイヤモンドヤスリのほうで穴を広げて行きます。一気にやらないで、ピンが入るか合わせながら削って行きます。削り過ぎは取り返し出来ないので慎重に、ピンが手で刺さるぐらいまで削るには相当な労力が必要です。私の場合は電動ドリルにヤスリを装着して回転させながら削りました。正規な方法では無いので自己責任でお願いします。

ある程度ピンが手で入る様になったらツボサンの少し径が細い丸ヤスリで調整します。



ピンがこの位置まで手で抵抗無く入れば良いです。
そのまま貫通したら削り過ぎです。

フロントサイトブロックのピン穴の処理が終わったらスイベルの装着です。
アウターバレルにフロントサイトブロックを装着した後だと装着し難いので先に取り付けます。
スイベルのピンは2分割になっております。

スイベルは付属のでは無く元から付いてた物を使いました。新しいスイベルは穴の位置を微妙に調整したり面倒くさいので元のを使わせていただきます。
ピンは長いほうでスイベルを固定し短いほうで圧着させて抜け無い様にします。


ピンの圧着は小型の万力を使用しましたが、もっと力が掛かる万力のほうが良いです。圧着は鬼の様に硬くてなかなか入りません、何でこんなに入らないの?と思うぐらいです(^_^;)
中途半端になってると、あれだけ力入れたのに手で簡単に外れます。

なんとか締めてもこのくらい開きます。やり過ぎると変に曲げますので程々に

これでフロントサイトブロックの取り付け準備は完了です。

今回はCAR XM177E1(M610)のフロントの交換になります。


VFC M733の記事で語った様にフロントサイトブロックがぐらぐらとガタがあるのが気に入らず、外そうとしましたが強固なピンが抜ける気配が無いので、やけっぱちでグラインダーで削ってしまいました(^^;;

インナーバレル、デルタリング、ハンドガードキャップは元のパーツを使います。


インナーバレルとアウターバレルは向きがあるので間違わないように装着します。

デルタリングを取り付けます。回せるところまで手で回します。

ガスパイプが通る穴の位置に合わせます。

バイスなどで銃を固定して、バレルレンチでデルタリングナットを締めます。

締め過ぎずにバレルナットのギザギザの凹み箇所がガスパイプの通るラインに来る位置で止めます。
上手く位置にならない場合は調整するシムが売ってますので、それを挟んで調整します。

ガスパイプが上から見て真ん中に通れば大丈夫です。

アウターバレルの取り付けは完了です。
これで本題のフロントサイトブロックを取り付けます。

フロントサイトブロック取り付けには、ベースプレート、ショックレスハンマー、径が少しピンより太いポンチとピンと同径のポンチがあると便利です。

アウターバレルですが製造ロットによって、フロントサイトブロックとの穴とのクリアランスがあるのと無い物があります。今回はクリアランスが無いアウターバレルでしたが前回と元に付いてたアウターバレルはクリアランスがあるアウターバレルでした。クリアランスがあるアウターバレルはフロントサイトブロックを装着して上下左右に揺らすとガタガタです。その場合は以下を参照して下さい

ホームセンターなどに売っているステンレステープを用意して、フロントサイトブロックの幅より少し狭くアウターバレルの径の半分くらいに切ったテープを作ります。

アウターバレルには油膜がありますので、充分に脱脂します。

切ったステンレステープをフロントサイトブロックのピンが入る切り込みの位置に合わせアウターバレルの上から巻き付ける様に貼ります。

この様な感じで、フロントサイトブロックを装着して、まだガタガタの場合には更にステンレステープを貼り調整します。最終的にフロントサイトブロックを揺らしてガタガタ感が無くなれば大丈夫です。


今回はアウターバレルとフロントサイトブロックとの相性がバッチリの個体だったのでそのままフロントサイトブロックを取り付けます。
この時にガスパイプとハンドガードキャップも忘れずに装着します。
初めからこれなら今回の様な交換作業しなくて良かったです。

ベースプレートにフロントサイトブロックを載せピンの穴の位置を合わせます。

穴の位置が合いましたら、ピンを指の力で入るところまで入れます。この時にフロントサイトブロックのガタが無い事を確認します。
銃を構えてフロントサイトブロックが傾いて無いか確認します。この時点で左右どちらかに傾いている様でしたらプラスチックハンマー等で叩いて銃に対して真っ直ぐなる様に調整します。
(少しでも傾いているとピンがスリットに対して曲がって入るので良くありません)

フロントサイトブロックのセンター出しが決まったらピンの径より少し太いポンチで叩ける範囲でハンマーで叩きます。
また銃を構えてフロントサイトブロックの傾きを確認して傾きが無く真っ直ぐならピンの本打ちに入ります。

ハンマーでピンポンチを叩いてなかなか入らない場合は

下に適当な台座を入れてベースプレートを逆さまにして、ベースプレートの穴をガイドにしてポンチをハンマーで思いっきり叩きます。この時の注意点はベースプレートの穴の位置をよく確認してポンチの先端がピンに確実に合わせて叩いて下さい、ズレているとピンが変形したりフロントサイトブロックに傷をつけてしまいます。とにかく慎重に大胆に叩きます。

あれだけ丸ヤスリで穴を広げてても、バレル側のスリットとの抵抗でピンがなかなか入りません、穴を広げて無ければピンの装着は不可能に近いですね

何回か繰り返して叩いてから、ピンポンチをピンの径と同じか少し細いポンチに変えてツライチになる様にハンマーで叩きます。

反対側を見て先の丸いピンがこのぐらい出ていれば大丈夫です。
また銃を構えてフロントサイトブロックが傾いて無ければ良いです。

ガスパイプの固定ピンの取付です。
あらかじめガスパイプピンの径のポンチなど入れてセンター出しします。


ピンの挿入には、この様な時計バントを装着する専用のポンチがあれば最適です。
ポンチの先端をピンの穴に挿入します。


ピンが抜け無い様に穴に挿入して軽くハンマーで叩いてツラ位置まで入れば完了です。


付属のハイダーを取り付けます。元の長いハイダーとは違いモダンな印象になりました。

このままでは装着時に着く傷がありますのでガンブルーなどの染料とグリスなど用意しました。

ピンなど叩く箇所は塗膜が剥がれますので黒染します。

黒染したらシリコンスプレーなど吹いて錆防止します。

軽くウエスなどで拭いて完了です。

スチールフロントキットの交換は一応完了しました。

後はハンドガードの取り付けです。ここでハンドガードリムーバーなる道具があると非常に便利です。



この様にマガジンハウスにハンドガードリムーバーの爪を掛けてテコの応用でデルタリングを引いて下からハンドガードを装着すれば簡単に行えます。
XM177のデルタリングはデルタでは無いストレートですがハンドガードリムーバーでもしっかりと保持してくれます。


ひとまず完成です。
基本XM177E2のバレルと変わりありませんがハイダーだけで雰囲気が変わります。

ついでなので元のハイダーを装着します。
XM177E1のハイダーのワッシャーはこの様にスプリングワッシャーみたいな物ですが、XM177E2にはグレネードを装着する為に専用の太いワッシャーが装着します。今回は持ってませんのでE1のワッシャーを使います。


やはりXM177のハイダーだけで雰囲気が変わりますね、形式的にはM649になります。
クラシカルな形ならこれで良いですが、M733と同じシルエットが好きなのでM16のハイダーに戻します。


M733と並べて、シルエット的には同じでなかなか良い感じです。フォアアシストノブも無いので民生用て感じかな?

これでVFC M733もCAR XM177E1もスチールフロントキットへの交換が完了しガタつきも無くガッチリ付きました。
交換当初は絶対無理と諦めれたところもありましたが、打開策がちゃんとある事を教わりました。
これからこのキットを組む方への参考になれば良いと紹介しましたが、あくまでも正当な方法ではありませんので、自己責任でお願いします。
ではでは
2020年06月25日
VFC XM177E1 M610 GBB

緊急事態宣言から解除され日常に戻りつつある東京ですが、まだまだ感染者が出ているので、気が抜けないですね、そんな中また懲りずにエアガンをポチりました。
今回ポチりましたのはVFC XM177E1です。今更XM177感がありますが、おじさん世代には馴染みのあるAR系ライフルであり、初めて買った長物のモデルガンがMGC製のXM177E1なので思入れがある銃でもあります。発売は去年の秋でしたが、人気があり即完売したようで情弱な私が欲しいと思った頃には既に遅しでした。今回手に入れられたのは奇跡的なのか偶々なのかネットでモケイパドックさんの特価コーナーに在庫ありで有り、半信半疑でポチったら手元に届きました。パドックさん迅速な発送ありがとうございます。
VFCですがCARと言うブランドとして出してます。また大人の事情でしょうか、だけど、とことん拘って造られており鍛造のアルミレシーバーやスチール素材をふんだんに使われていて、VFCのあるあるの亜鉛からスチール化の必要がありません、値段が定価だと14諭吉するので、高いと思いますが、この内容からみれば逆に安いと思います。また現用のM4みたいに光学機器やウェポンライトなどアクセサリーに拘ると恐ろしい散財が待ち構えますが、XM177E1は世代的にそんなもん必要の無いアイアンサイト一つあれば充分な銃なので非常にリーズナブルです。
外箱は非常にシンプルで茶箱にCAR-15の絵柄のシールが貼られてます。

箱を開けるとビニールに包まれた本体が収束バンドに縛られて固定されてます。

収束バンドは使い捨てのタイプでは無く、ベルクロで使い回し出来るタイプなので重宝します。

本体出すと付属品など見当たらないです。マガジンは何処なのか?

左側の仕切りが箱状になってますのでこれかな?

やはりマガジンと取説が入ってました。一瞬欠品していたかと焦りました。

内容ぶつは本体とマガジンと取説と非常にシンプルで無駄が無いです。


このシルエットはほんと懐かしいですが、M4のカスタムした銃ばかり見ていると、非常にオーソドックスな形が逆に新鮮ですね

各部を紹介する前にこれだけは頂けないので剥がします。
例のコーションラベルとMADE IN TAIWANです。

やはり剥がすと白地が残ります。イラっと来ますが、指で(爪は厳禁)摩りながら気長に剥がせば綺麗に剥がれます。

剥がし終わるとコルトの刻印がコンニチワです。

MADE IN TAIWANは綺麗に剥がれました(笑)

コルトの商標て切れたんじゃ?わざわさシールで隠す必要があるのかな?

COLT AR-15の刻印ですね、SMG GAU-5/A 5.56mmてサブマシンガン扱いだったらしいです。あまり詳しく無いけど

COLTのパテントと所在地のハートフォードの刻印です。日本のハートフォードさんの名前の由来も此処からだと思います。


コーションラベルも剥がしてのやはりシンプルな感じなXM177E1はカッコいいですね!

んで、今回一番残念なのがこのマーク!?
購入前にネットなどの画像で気になってましたが
シールなどですぐに剥がせると思いきやしっかりと印字されてます。
大佐の階級章みたいなマークに星3つと高級士官用の護身用のXM177E1なのか?
ナムなどの実際のXM177の画像をググりましたが、実際にこんなマークの入ったXM177を見た事がありません
現用のM4A1ならIUIDコードを貼れば隠れますがXM177E1の時代はそんなもんありません
台湾人は非常に良い人達だけど一つ余計なことをするのが好きなんだなと思います。

XM177と言うとこのサプレッサーみたいなハイダーです。モデレーターと言うようで、マズルフラッシュを軽減する為にこの形状になったみたいです。

MGCのXM177のモデレーターは確か円筒みたいな感じでしたが、こちらは中にテーパーが掛かっており実に良く造り込まれてます。


フロントサイトは現用とは違うみたいで着剣ラグがありません、突撃は想定して無いようです。

スリングスイベルを使わずにフロントサイトのトライアングルにスリングを着けてる兵士の画像が多いですね



ハンドガードは6穴のM4と同じ様な形状ですが微妙に違う様です。ヒートシールドもあります。
デルタリング(ハンドガードを固定している輪)はXM177E2やM16A1などはテーパー掛かってますが、こちらは平らなタイプです。


アッパーレシーバーは当然キャリングハンドルが固定されておりレールなど付きません、AR系でボルトの閉鎖不良の時に強制的に押し込む機能 フォアアシストノブがありません、XM177は試作段階の銃な為色んな形状のものが存在している為一概にフォアアシストノブの有無で決めるものではありません、エジェクトポートもM4の様な薬莢を弾く突起が無くシンプルな形状になります。
ロアレシーバーはXM16E1用のマガジンキャッチ周囲にリブが無いタイプになってます。ストックの付け根部分の形状がM16A2から違う形状になります。XM177E1も後期のほうはマガジンキャッチ周囲にリブがあるものなど見かけます。

ダストカバーの形状は中央のロックするボタン?みたいな部分が違う点かな?

ボルトはシルバーなのが違和感ありますが、フォアアシストノブが無いのでギザギザがありません

リアサイトのダイヤルと付近の刻印が凸では無く凹です。

リアサイトはL字で選択出来ます。

コッキングレバーは変わらない様ですね
レシーバー側の付け根の形状が少し違うかな?

セレクターは今も昔も変わらないです。

トリガー、トリガーガードも変化ないですね


グリップはA1グリップでストレートで握り易いです。A2からフィンガーフィンが付いて微妙に突起部分があたり握り難いので、こちらのほうが良いです。


ストックはアルミ製で樹脂じゃないのが時代を感じます。
ポジションも現用みたいに多段では無く展開と収納の2ポジションのみです。

バッファーチューブのナットもレンチが掛かるところが切り欠きでは無く穴になってます。


一通り見て想像した以上に各部の造りが良くて非常に満足出来る仕様になってます。鑑賞だけでも充分ですがVFCのver3パワーソースなので作動がスムーズでフロンでもパンチのあるリコイルが楽しめます。値段が高いのと生産数が少ないから中々手に入れられないのが
ネックですが機会があれば買いのエアガンだと思います。
おまけ


MK18mod2?とXM177E1
特殊部隊用のAR系ではお爺さんと孫みたいな存在ですね